トップ > 学会発表 > 2013年 第34回動物臨床医学年次大会

2013年 第34回動物臨床医学年次大会
動物臨床医学会・財団法人 鳥取県動物臨床医学研究所
第34回動物臨床医学年次大会
■期日:平成25年11月15日(金)~17日(日)
■会場:グランキューブ大阪(大阪国際会議場)

学会発表内容

《一般口演》
『AVシャント血栓モデルにおけるミミズ凍結乾燥粉末の抗血栓効果と安全性』
   ワキ製薬株式会社 葛本篤信    >>論文PDFへ

『パントエア菌LPSを用いたイヌのアレルギー性皮膚炎治療の評価』
   香川大学医学部統合免疫システム学講座 稲川裕之    >>論文PDFへ

『LPSのイヌパルボウイルス感染症に対する効果』
   D&C獣医科クリニック 加藤明久    >>論文PDFへ


《ランチョンセミナー》

『リポポリサッカライド(LPS)サプリメントの免疫効果~パルボウィルス症とアトピー性皮膚炎治療~』
   香川大学医学部統合免疫システム学講座 稲川裕之
   D&C獣医科クリニック 加藤明久
   株式会社動物医療研究会 大川博          >>論文PDFへ




結果、本LPSサプリメントを経口投与した153頭中、著効23頭と有効67頭で、合わせて90頭(58.8%)に改善効果が認められた。また、変化無し58頭(37.9%)、悪化5頭(3.3%)で、重篤な副作用は認められなかった。
オス(改善率69.1%)とメス(50.6%)では統計学的に有意に(P=0.002)オスはLPSに対して有効性を示した。また、シーズー、トイプードルは改善率40%以下であったが、チワワは改善率80%を示し、犬種によりLPSの有効性が異なる可能性が示唆された。
以上のことから、パントエア・アグロメランス由来のLPSはイヌのアレルギー性疾患の治療法として、アトピー性皮膚炎に有効なサプリメントである可能性があると考えられた。

 

学会発表を終えて

動物臨床医学年次大会には、私が起業してからの深い思い入れがあります。
起業して10年になりますが、1年目はお金もなく、東京から夜行バスで来て雰囲気だけみて帰った記憶があります。それから毎年、大学の先生方開業医の先生方と発表を続け、3年前は理事長の山根先生とも口演をモーニングセミナーでご一緒させて頂いた、お世話になり続けている基点の学会です。

本年は11月16日(土)「AVシャント血栓モデルにおけるミミズ凍結乾燥粉末の抗血栓効果と安全性」ワキ製薬㈱ 研究員葛本(くずもと)篤信(あつのぶ)氏より、漢方で解熱剤として140年使われている、ミミズタンパク質が動物に効果があるか否かの発表を行いました。これは基礎的な内容ですが、現在ネコの血栓症(足がぶらつく)などの症例の効果の確認を、日本獣医生命科学大学で行い2014年9月過ぎには、学会で発表を予定しています。

また同日、
「パントエア菌LPSを用いたイヌのアレルギー性皮膚炎治療の評価」
国立香川大学医学部 稲川裕之より
「LPSのイヌパルボウィルス感染症に対する効果」D&C獣医科クリニック 加藤明久より
口頭演題発表を続けて行い翌日の17日(日)は取りまとめた形で1時間のランチョンセミナーを行いました。
座席数は80のところ100名を超える応募があり、満席で終えることが出来ました。
医療従事者からの、当方サプリメントの関心の高さを改めて体感することが出来た一日でした。

株式会社動物医療研究会 大川 博